著者
吉田 龍生 フォン ヤオカイ 内田 誠一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.357, pp.55-60, 2012-12-06

本研究の目的は,プロジェクタから投影されたスクリーン上でタッチスクリーン操作を実現することである.その一つの手段として,スクリーンのタッチパネル化が考えられる.しかし,タッチパネルの大型化にはコスト面での課題が残る.そこで,カメラ・プロジェクタシステムを用いることを考える.カメラ・プロジェクタシステムとは,既存のプロジェクタシステムにカメラを備えつけ,そのカメラから得られる情報とプロジェクタの特性を活かし,構築するシステムである.本研究において,構築するシステムに用いるカメラは,web カメラ1 台と限定する.そうすることで,タッチパネルの大型化に残るコスト面での課題を克服することが可能である.カメラ・プロジェクタシステムによるタッチスクリーン操作の実現には,指領域の検出,スクリーンへの接触検知,トラッキングが必要となる.本稿では,まず指領域の検出及びスクリーンへの接触検知の方法について述べる.そして,トラッキングの手法を提示し,その手法による実験を行ない,タッチスクリーン実現への検証を行なう.