著者
吉秋 斎 安達 直人 山辺 守
出版者
石川県農業総合研究センター
雑誌
石川県農業総合研究センタ-研究報告 (ISSN:13429701)
巻号頁・発行日
no.24, pp.11-15, 2002-09

「かぶら寿し」は、輪切りにしたカブに、ブリの切り身を挟み込み、糀漬けにした伝統的な料理である。その加工原料として栽培されている在来種'金沢青カブ'と'百万石'は、いずれの品種も根こぶ病にり病性であり、品質面も含めて原料供給が不安定である。そこで、当センターでは、花粉培養で作出した固定系統'DH1'に'改良CR金沢青'を交配して、迅速に新しい根こぶ病抵抗性のF1品種'加賀姫青'を育成した。この新品種は、根こぶ病抵抗性が強く、根の肥大と揃いに優れ、水田での安定栽培が可能である。また、肉質・食感や糖度に優れ、加工歩留まりの向上が期待できる。