- 著者
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吉野 夏己
- 出版者
- 岡山大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2021-04-01
「嫌がらせ訴訟」とも定義される「スラップ(SLAPP)」対策についは、人格権としての名誉権保護及び裁判を受ける権利と、表現の自由を対立軸として、憲法、刑法、民法、訴訟法など多様な法領域にまたがる法解釈論が求められ、加えて裁判官の訴訟指揮を含む訴訟実務のあり方、さらには、スラップ被害防止法制定などの立法政策について、横断的・多角的視点での検討が求められるところ、わが国においても、「現実の悪意」基準を不法行為法の解釈に取り入れるなど、表現の自由の価値を基底とするスラップ救済法理を探る。