著者
澤田 宏 山下 茂 名古屋 彰
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.87(1998-SLDM-089), pp.107-112, 1998-09-21

変数の重なりのない単純な関数分解f(X Y)=h(g(X) Y)は,関数分解の特別な形であり,1出力関数に対する最適な組合せ回路の形を提供する.本稿では,多入力1出力の組合せ回路Fにおいて,回路F全体の論理関数fが上記の分解を持つ場合に,この分解を適用することで回路を改善する手法を提案する.分解後の関数gとhを実現する新たな組合せ回路GとHは,元の回路Fのいくつかの入力に,ある定数値を代入することで求めることができる.実験結果より,組合せ回路最適化プログラムの前処理として,本手法が特に有効であることがわかった.