著者
向 心力 伊藤 良介 日比野 治雄 小山 慎一
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.234, 2014 (Released:2014-07-04)

部屋の中のカーテンや壁紙の色を変えると気分が一新す る。人々がはなやかな色の服装で参加するパーティはそれだ けでも楽しい気分になるし、黒一色の喪服は人々に悲しみを さそう。気が滅入ったときでも、派手な色の服に着替えると 気持ちが明るくなる。青空の下の緑の野原は人々の心をのび やかにする。このような色が与える感情は個人によってもほ とんど変わらないし、国際的にも共通している点が多い(大 山、1994)。多くの人に対してある程度共通した印象を与え ることができるからこそ、色の感情的な効果はさまざまなも のに利用されている。大学のロゴマークにおいても同じこと がいえる。 色の象徴に関する研究(大山ら、1963)(千々岩、1981)(伊 東、1998)や、コーポレートカラーの研究(A.F.T、2010)、 UI の取り組みに関する研究(トムソンコーポレーション、 2008)は多くあるが、大学のロゴマークの色に着目した研 究はあまり多くない。そこで、大学のロゴマークに用いられ ている色彩と、その色の象徴するイメージを調査し、日本の 大学のブランド活動の現状を知ることや日本と中国の大学の ロゴマークの比較が本研究の目的である。