- 著者
-
山内 健生
有山 啓之
向井 哲也
山内 杏子
- 出版者
- 日本陸水学会
- 雑誌
- 陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
- 巻号頁・発行日
- vol.67, no.3, pp.223-229, 2006-12-01 (Released:2008-03-21)
- 参考文献数
- 30
- 被引用文献数
-
3
2002年の5-6, 10-12月に, 島根・鳥取県境に位置する中海において, オゴノリGracilaria asiatica とスジアオノリEnteromorpha prolifera に生息するヨコエビ相の調査を行った。その結果, 7科10種3117個体のヨコエビ類を確認した。これらのうち, Eogammarus possjeticus, Apocorophium acutum, アリアケドロクダムシMonocorophium acherusicum, トンガリドロクダムシMonocorophium insidiosum, ツルギトゲホホヨコエビParadexamine setigera, アゴナガヨコエビPontogeneia rostrata, ヒゲツノメリタヨコエビMelitasetiflagella, シミズメリタヨコエビMelita shimizui の8種は中海における新記録種であった。なお, これらの種が採集された水域の塩分濃度は9.99 psuから25.9 psuの範囲内であった。中海のオゴノリ葉上ヨコエビ相においてはモズミヨコエビAmpithoe valida が優占種であり, スジアオノリ葉上ではトンガリドロクダムシが優占した。