著者
周 文涛
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2020-04-24

本研究は明治・大正期における日本陸軍の官僚制への関心から出発し、陸軍の末端組織である部隊、すなわち師団(内地師団)、そして陸軍の中央組織である三官衙(陸軍省、参謀本部、教育総監部)を主な研究対象とし、師団の陸軍内における位置づけ(師団とは何か)、行政運営(師団は何をする組織なのか)などの基礎課題を検討することに加え、師団と陸軍中央官庁(特にこれまで研究の蓄積が希薄であった教育総監部)との行政上のやり取りを分析することによって、明治・大正期における陸軍全体の行政運営の実態や各部署間の関係を明らかにし、さらに、陸軍という官僚組織の性格を解明しようとする研究である。