著者
和田 侑子 石井 文由
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.8, no.9, pp.371-378, 2008
被引用文献数
1

本総説では, 緑茶カテキンの皮膚適用時の有益効果に焦点を当て, その秘めたるパワーについて紹介する。緑茶カテキンは, 皮膚癌の発ガン過程抑制効果, 抗炎症効果, 紫外線ダメージから皮膚を保護する効果, しみやそばかす生成予防, 美白効果, 光老化に対するアンチエイジング効果, ホルモンバランス異常に対する改善の効果を有することが報告されている。また, 緑茶カテキンの欠点である不安定性を改善するためにさまざまな技術が開発されており, その1例として, 緑茶カテキンを油中に溶解させることにより, 安定化させるとともに, 皮膚への浸透性を高めるわれわれの技術も紹介する。全世界で増加している皮膚癌患者を救う, あるいは自己治癒力, 自己免疫力を高めることによって若く健康な肌を保つ等, 緑茶カテキンの秘めたる可能性は, 近い将来の医薬品や化粧品の発展に必ずや大きな貢献をするものと期待される。