著者
歌川 貴昭 湯野 哲司 橋本 忠司 山口 浩貴 増田 恵太 喜多野 章夫 生野 公貴 庄本 康治
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.347-354, 2020 (Released:2020-06-20)
参考文献数
27

〔目的〕訪問リハビリテーション利用者に対して,神経筋電気刺激(NMES)を用いたホームエクササイズが継続的に実施可能であるか,身体への影響も含めて調査することとした.〔対象と方法〕訪問リハビリテーション(訪問リハ)利用者9名に対して,NMESを両側大腿四頭筋に8週間実施した.実施率,膝伸展最大随意収縮(MVC)トルク,大腿前面筋厚,下肢筋肉量,歩行速度について評価した.〔結果〕実施率は85.3 ± 16.4%であった.8週間の介入実施前後で,障害側の膝伸展MVCトルクのみ有意に改善を示した(0.9 ± 0.4から1.1 ± 0.5 Nm/kg,p<0.05).〔結語〕NMESを用いたホームエクササイズは訪問リハ利用者のホームエクササイズとして継続的に実施可能であり,障害側の膝伸展MVCトルクを改善する可能性を示したが,一般化にはさらなる検討が必要である.