著者
千種 雄一 篠永 哲 国吉 徹 桐木 雅史 松田 肇
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.243-246, 2005
被引用文献数
3 4

総合病院の看護師が6月6日の午後6時に配達された鮭弁当を, 翌朝の5時に摂食した.摂食時に鮭の裏側にハエ幼虫が多数付着している事に気付き, 摂食を中止した.何匹かの幼虫は摂取されたと思われるが, その後数日間に消化器症状等は出現しなかった.寄生していたハエ幼虫はヒロズキンバエの2齢幼虫と同定された.一般に広く利用されている弁当の食材にハエ幼虫の寄生をみる事があり, 消化器ハエ症を惹起する可能性も否定出来ない事を指摘した.