著者
圖師 礼菜 森本 章倫
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.1048-1055, 2023-10-25 (Released:2023-10-25)
参考文献数
13

近年のコロナウイルスの蔓延により,アバターを介した多人数参加型の仮想空間であるメタバースの利用への注目が高まっている.メタバースは,従来のオンラインサービスを複合した機能を有するほか,空間内での自由な行動を可能とし,サイバー空間上へ生活空間を拡大すると言える.本研究ではメタバースについての概念整理を行うことで,メタバース上への生活空間の拡大について検討したほか,都市計画へのメタバースの活用についても考察を行った.さらに,生活行動のひとつである買い物行動に着目したアンケート調査を実施し,メタバースの利用意向及び外出行動の変化意識についても把握した.以上より,メタバースは買い物を目的とした外出の代替となり,外出行動が減少する可能性を示唆した.