著者
土佐 光司 本田 秀行 磯野 美香
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.464-470, 2010-08-20 (Released:2011-10-11)
参考文献数
23

貯水槽材料が水質に及ぼす影響の評価を目的に,ベイヒバ,スギ,FRPおよびステンレス製模型水槽に水道水および模擬水道水を貯水し,水質変化を測定した.ステンレスおよび FRP貯水槽では,測定した全水質項目(pH,SS,色度,亜硝酸態窒素,硝酸態窒素,残留塩素,トリハロメタン,大腸菌,大腸菌群,一般細菌および従属栄養細菌)で貯水後も水道水質基準が満たされた.模型木製貯水槽における塩素消費速度は,単位貯水量当たりの木製貯水槽と水の接触面積と相関があった.本研究で得られた塩素消費速度を用いて実規模木製貯水槽における残留塩素消費について検討した結果,実規模木製水槽の残留塩素半減期は4日程度であり,通常の貯水では十分な残留塩素が確保できると推定された.したがって,実規模木製貯水槽では,適正な管理を行うことにより,水道水質基準を満たせると推察された.
著者
土佐 光司
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

下水の臭素消毒副生成物質による化学物質リスクの変化と消毒効果を検討した。臭素消毒の場合、消毒条件が高濃度になるにつれ、消毒副生成物の検出量は、塩素消毒よりも高濃度になった。次に、臭素消毒下水を水道原水と混合し、塩素または塩素代替消毒を行い、その飲用におけるリスク評価を行った。上水消毒においてオゾン消毒は塩素消毒よりトリハロメタンの生成量が少なく、効果的であるといえた。