著者
坂元 〓
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.95-100, 1989-09-20

イタリアでは,1985年に文部省による高校への情報学導入国家計画が始まり,情報教育の教員研修は,4つの中央研修機関による中央研修として第1段が行われ,そこで教育された指導者が,各地方の68の中核学校で地域の教員に対する指導を行うというカスケード方式となっている.第1世代の180人の高校数学・物理の教師が,指導者となるため,4週間の中央研修を受けた.第2世代は210人であった.これらの指導員は,地域で2年間一般教員の研修を行う.その間給料は1/3増し,代替教員も保証される.第1世代によって1年目一般教員2,400名,2年目4,800名.第2世代によって,1年目は6,800名が研修を受けることになる.研修内容は教科教育,既存ソフト教育,授業設計などである.そのほか,20の地方にある教育研究研修所が小学校教員研修の一部として情報教育を行い,国立教育工学研究所も情報教育の講習を教師むけに行っている.