著者
長野 正 坂本 佳史 竹内 篤也 福田 晃
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.311-316, 2011-03-10

組込みソフトウェア開発は,多くの場合,派生(差分)開発の手法で開発されている.ところが,規模が大きくなるにしたがいソースコード自体を理解することが困難となり,少しずつ異なるモジュールが増える傾向にある.派生(差分)開発におけるソースコード・メンテナンスが複雑になっている.この課題を解消するひとつの手法として,オブジェクト指向(モデル駆動)開発による部品化やプロダクトライン開発が提案されてきた.しかしながら,全面的にモデル化を進めるだけの技術の効果を投資効果として浸透させるに至っていない.本稿は,部分的な対応であっても,モデル駆動開発としての価値を見いだせる部分の開発方針を定め,派生(差分)開発のように一部の既存コードを使って振舞分析からリバースモデリングを推進していくアプローチを定義し,そのアプローチに即した開発プロセスを考察する.