著者
中西恒夫 久住憲嗣 福田晃
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.9, pp.1-6, 2013-03-06

XDDP4SPLは,派生開発の中で現有ソフトウェア資産に関する理解を深め,コア資産の新規開発や現有ソフトウェアからの発掘を進め,コア資産の蓄積を進め,プロダクトライン開発に漸次的に移行するべく提唱された開発プロセスである。その過程においては,ソフトウェアプロダクトラインのパラダイムに基づく開発と派生開発による開発が併走し,現有ソフトウェア資産については,プロダクトライン全体の中での位置づけが定まっている部分とそうでない部分,コア資産として管理される部分とそうでない部分とが併存するため,プロダクトライン開発への移行,コア資産の蓄積の現況の把握が欠かせない。この目的のため,現有ソフトウェア資産の理解の深化にあわせて,徐々にトレーサビリティ管理の詳細度を向上できる,階層化トレーサビリティマトリックスの記法,ならびにフィーチャモデルの変化に伴う更新の方法を述べる。
著者
荒川 豊 田頭 茂明 福田 晃
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.2268-2276, 2011-07-15

本研究の目的は,我々がこれまでに提案しているコンテキストアウェア日本語入力システムの実現に向けて,ユーザの位置と実際に入力された文字列との相関関係を明らかにすることである.本論文では,位置情報付き日本語データの中から,位置依存性の高いキーワードを抽出する手法を2つ提案する.データとしては,2009年12月から収集しているTwitter上のツイート約50万件を用いる.提案手法1では,あるキーワードを含むツイート群に対して,緯度と経度の標準偏差を求め,ツイート群のばらつきの度合いから,そのキーワードの位置依存性を測る.提案手法2では,複数の位置に依存しているキーワード(たとえば,チェーン展開している店舗名など)を高速に抽出するための手法として,探索を3階層(100kmの正方エリア,10kmの正方エリア,1kmの正方エリア)に分けて行うことにより,提案手法1では検出できない,全国に分散したキーワードがある確率以上で出現する1km正方エリアの高速な抽出を実現している.The objective of this study is to specify the relationship between user's context and really-used words for realizing the context-aware Japanese text input method editor. We propose two analytical methods for finding location-dependent words from a half million tweets including Japanese and geographical location, which have been collected since Dec. 2009. First method is to analyze the standard deviation of both latitude and longitude of all the tweets including a certain word. It is very simple way, but it cannot find out the keywords that depend on multiple locations. For example, tweets including famous department store's name has a large standard deviation, but they may depend on each location. Therefore, we propose three-tier breadth first search, where the searching area is divided into some square mesh, and we extract the area which includes tweets more than average of upper area. In addition, we re-divide the extracted areas into smaller areas. Our method can extract some locations for one keyword.
著者
荒川 豊 田頭 茂明 福田 晃
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2010-MBL-55, no.10, pp.1-6, 2010-08-26

本研究では,2009 年 12 月から 2010 年 6 月にかけて収集した位置情報付きツイート 50 万件の中から,位置依存性の高い文字列を抽出する手法を提案する.提案手法では,あるキーワードを含むツイート群に対して,緯度および経度の標準偏差をそれぞれ求め,ツイート群のばらつきの度合いから,そのキーワードの位置依存性を測る.しかし,この手法では,依存する位置が複数存在するキーワード (例えば,チェーン展開している有名店舗名など) を位置依存性の低い単語として判定してしまう.そこで,ある一定の割合以上のツイートを含むエリアを高速に抽出する二次元深さ優先探索を提案する.提案手法では,まず,エリアを 100 キロ四方のグリッドに分割し,それぞれのグリッド内のツイート含有率を計算する.次に,ツイート含有率がある閾値を超えたエリアを 10 キロ四方のグリッドに分割し,同様の判定を行い,最終的には 1 キロ四方のグリッドまで走査する.これらの分析により,1 つのキーワードに対して複数の位置依存性を抽出することが可能となる.
著者
舟阪 淳一 最所 圭三 福田 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.818-826, 1999-05-25
参考文献数
6
被引用文献数
4 or 0

NetNewsの配送記事量が増加してきており, 1日20Gbytesに達することもある. そのため記事の保存及び配送には大量のディスク及び回線資源が必要となってきている. 一方, 多くのサーバでは読まれている記事が全記事の10%に満たない. 従来のNetNewsシステムは全記事をコピーするので, 90%がむだな配送ということになる. そこで本論文では, 資源の効率的な利用のため下流のサーバをもたない末端サーバをキャッシュシステムに置き換え, 選択的に記事をコピーすることを提案し, NetNewsのアクセスパターンを考慮したいくつかのキャッシングアルゴリズムを提案し, 評価する. ログを用いたシミュレーションの結果, ニュースグループにより選択的にプリフェッチし残りの記事をオンデマンドキャッシュする方法が, キャッシュのヒット率とディスクの使用量のバランスを最も良くすることがわかった.
著者
部谷 修平 久住 憲嗣 石原 亨 神山 剛 中西 恒夫 福田 晃
雑誌
研究報告システムLSI設計技術(SLDM)
巻号頁・発行日
vol.2011-SLDM-149, no.2, pp.1-6, 2011-03-11

本論文では AndroidOS 上で動作するアプリケーションの省電力化のためのプロファイリング手法を提案する.従来の消費電力分析技術は分析のために対象システムを稼働させなければならなかったり,計算負荷が大きく手軽ではなかった.またシステム全体の電力しか分析できず,ソフトウェアのクラスやメソッドレベルでのボトルネックの発見には役に立たなかった.本手法はリソース消費ログから消費エネルギーを見積もる軽量な線形モデル式をもとにしているためシミュレーションで手軽にできる.またメソッド単位で電力を分析できるという特徴を持つ.本手法の中で電力分析のための侵襲性の異なる 2 種類のログの取り方を示す.本論文の最後で提案手法についてログの取得方法,誤差と侵襲性について評価した結果,それぞれのログの取得方法について精度と侵襲性の関係を明確化できた.
著者
長堀 哲 荒川 豊 田頭 茂明 福田 晃
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MBL, [モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会研究報告] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.1-8, 2011-05-26

携帯電話の普及に伴い,その利用マナーに関して敏感な社会になっている.例えば,電車に乗車中では携帯電話の電源を切ることが推奨されている.また,映画館や会議中はマナーモードにしておくべきである.一方で,家や歩行中,鞄の中に携帯電話がある場合は音を鳴らすモードにして携帯電話からの通知を聞き逃すことを防ぎたい.そこで,こうした端末の設定を自動的かつ適切に切り換える手法が求められている.本研究では,周囲の端末で協調を行うことにより,自動的なモード切り換え手法を提案する.提案システムでは,端末の位置情報から周囲の端末を認知してそれらの端末間でモード情報を共有し,マナーモードの割合から自身のモードを判定する.本論文では,この提案手法のシステム設計を行い,協調によるモード切り換えの簡単なプロトタイプを作成し,評価実験と考察を行った.
著者
周天宇 中西恒夫 久住憲嗣 福田晃
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.5, pp.1-6, 2013-03-06

GPSならびにQZSSによる測位の精度を向上させるべく,捕捉した衛星の中から実際に測位に用いる衛星を選択するアルゴリズムを提案する。提案アルゴリズムは捕捉した衛星の中から仰角が1番目と2番目に大きい2機,ならびに仰角が近く,方位角が90°ずつ均等に空いている4機,計6機を選び出す。提案アルゴリズム「ファジイ6機衛星群選択アルゴリズム」は,既存のファジイ4機衛星群選択アルゴリズムの拡張である。開空条件の良い場所でも悪い場所でも,測位精度を示すGDOPが同アルゴリズムよりも良い値を示した。また,QZSSを併用する場合としない場合とでは,併用する場合のほうがGDOPが良くなることも確認された。
著者
森 奈実子 久住 憲嗣 中西 恒夫 福田 晃
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2010-MBL-53, no.12, pp.1-8, 2010-03-19

ドメイン特化型開発では,特定の市場領域に属するソフトウェアを効率的に開発できる DSL (Domain-Specific Language) を定義し,開発者はその言語を用いてソフトウェアを開発する.しかし,ドメイン特化型開発では特有のテストプロセスは定義されていない.そこで,本稿では DSL の分類に応じたテストケース自動生成手法を援用したテストプロセスを提案する.ケーススタディとして小規模な DSL に提案手法を適用し,その結果を基に従来手法との比較を行った.
著者
荒川 豊 田頭 茂明 福田 晃
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.10, pp.1-6, 2010-08-26

本研究では,2009 年 12 月から 2010 年 6 月にかけて収集した位置情報付きツイート 50 万件の中から,位置依存性の高い文字列を抽出する手法を提案する.提案手法では,あるキーワードを含むツイート群に対して,緯度および経度の標準偏差をそれぞれ求め,ツイート群のばらつきの度合いから,そのキーワードの位置依存性を測る.しかし,この手法では,依存する位置が複数存在するキーワード (例えば,チェーン展開している有名店舗名など) を位置依存性の低い単語として判定してしまう.そこで,ある一定の割合以上のツイートを含むエリアを高速に抽出する二次元深さ優先探索を提案する.提案手法では,まず,エリアを 100 キロ四方のグリッドに分割し,それぞれのグリッド内のツイート含有率を計算する.次に,ツイート含有率がある閾値を超えたエリアを 10 キロ四方のグリッドに分割し,同様の判定を行い,最終的には 1 キロ四方のグリッドまで走査する.これらの分析により,1 つのキーワードに対して複数の位置依存性を抽出することが可能となる.In this paper, we propose how to extract the location-dependent keywords from our database which includes 465254 tweets obtained from Dec. 2009 to June 2010. First, we analyize the standard deviation of latitude and longitude, which shows variation level. It is very simple way, but it can't find out the keywords which depend on several locations. For example, famous department stores distributed all over Japan have a large standard deviation, but they will depend on each location. Therefore, we propose two dimension breadth first search, where the searching area is divided into some square grid, and we extract the area which include tweets more than average. In addition, we re-divide the extracted areas into more small grids. Our method can extract some locations for one keywords.
著者
石田 繁巳 三村 晃平 劉 嵩 田頭 茂明 福田 晃
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.89-98, 2017-01-15

ITS(Intelligent Transportation Systems:高度道路交通システム)において,道路を走行する車両をカウントすることは重要なタスクの1つである.車両の通過をリアルタイムに検出するために車両カウントシステムの導入が進められているが,導入・運用コストが高いことから導入は一部の道路に限られている.本論文では,歩道上に設置したマイクロフォンを用いた低コスト車両カウントシステムを示す.本システムでは2台のマイクロフォンを歩道に設置し,車両が発する音を各マイクロフォンが受信した時刻の差を示す「サウンドマップ」を描くことで通過車両をカウントする.環境ノイズなどの影響により実環境ではサウンドマップに多くのノイズが含まれるため,本論文ではシンプルな画像処理手法を開発し,ノイズの影響を軽減したうえで自動カウントアルゴリズムを適用する.片側1車線の道路で提案システムの実証評価を行い,F値0.92という高い精度で通過車両の台数をカウントできることを確認した.
著者
薮谷 智規 金澤 隆志 福田 晃規 本仲 純子
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.36-42, 2004-02-01

食塩中の微量元素を迅速かつ多元素同時定量する方法の開発を目的として, 分離濃縮法に塩中マグネシウムを担体とする共沈を用い, 測定法にプラズマ分光法を使用する分析法について実験検討を行った.塩試料を純水約500mlに溶解し, 0.45μmのメンブランフィルターでろ過して不溶成分を除去後, 0.1mol1<SUP>-1</SUP>HNO3溶液とした.本溶液を遠心分離管に秤取後, 沈殿剤として3mol1<SUP>-1</SUP>NaOHを添加し, 沈殿生成後4時間以上放置した.さらに, 2500rpm, 10分間遠心分離を行った後にデカンテーションを含む操作を3回実施し, 沈殿の洗浄を行った.沈殿を濃硝酸で溶解し, 内標準元素を含む溶液を添加した後, 最終溶液量を2mol1<SUP>-1</SUP>HNO<SUB>3</SUB>10mlとなるように純水を加えた試料を測定溶液とした.その溶液を誘導結合プラズマ質量分析法 (ICP-MS) で測定を行った.<BR>Mg共沈時の回収率はAl, Fe, Mn, Co, Ni, Cu, Zn, Cd, REEsについていずれも90%以上であり, その相対標準偏差 (RSD) は3%以内の結果が得られた.また, 塩試料の主要な構成元素であるNa, K, Ca, Srの除去率はほぼ100%であった.本実験における空試験値は測定対象元素において検出限界以下あるいはその付近の濃度であり, 本方法における実験時のコンタミネーションの低さが確認された.実際試料として, 伯方の塩 (伯方塩業製) の分析を行ったところ, μgkg<SUP>-1</SUP>の濃度域であるAl, Fe, Mn, Co, Ni, Cu, Zn, Pbの定量が可能であった.
著者
荒川 豊 田頭 茂明 福田 晃
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.50, pp.1-7, 2010-03-19
被引用文献数
1 or 0

本研究では,コンテキストアウェアIME実現へ向けて,コンテキストと入力文字列との相関関係を明らかにするために,Twitter (ツイッター) のつぶやきを収集し分析を行った.ツイッターを分析対象とした理由は,位置情報が付加された文字列が大量に得られることと幅広いユーザ層の文字列が得られることからである.2009 年 12 月 15 日から 2010 年 2 月 1 日の位置情報付きの 13590 件のツイートに対して,位置情報から得られるランドマーク情報と,時間情報から得られるテレビ番組情報とのマッチングを行ない,取得したツイートのうち,4.83% が発言した位置を元に得られるランドマーク情報を含み,8.16% が発言した時間を元に得られるテレビ番組情報を含んでいることを明らかにした.また,一致した文字列は,2~3 文字であることや Web 検索結果の上位 10 件に約 45% が含まれていることを明らかにした.The objective of this paper is to clear out the relation ship between user's context and really used words in order to realize the context-aware IME. In this paper, we target public tweets of Twitter, because it includes various user's real sentences with geocode (latitude and longitude). We analyze 13590 tweets that have collected from 15 December 2009 to 1 February 2010 for specifying the relationship to landmark information and TV program. As a result, we show that 4.83% of tweets include landmark words, and 8.16% of tweets include TV program words. Additionally, we bring out that average length of concerted words is about 2.5 words, and 45% of them are included in top 10 of web search results.
著者
長野 正 坂本 佳史 竹内 篤也 福田 晃
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.311-316, 2011-03-10

組込みソフトウェア開発は,多くの場合,派生(差分)開発の手法で開発されている.ところが,規模が大きくなるにしたがいソースコード自体を理解することが困難となり,少しずつ異なるモジュールが増える傾向にある.派生(差分)開発におけるソースコード・メンテナンスが複雑になっている.この課題を解消するひとつの手法として,オブジェクト指向(モデル駆動)開発による部品化やプロダクトライン開発が提案されてきた.しかしながら,全面的にモデル化を進めるだけの技術の効果を投資効果として浸透させるに至っていない.本稿は,部分的な対応であっても,モデル駆動開発としての価値を見いだせる部分の開発方針を定め,派生(差分)開発のように一部の既存コードを使って振舞分析からリバースモデリングを推進していくアプローチを定義し,そのアプローチに即した開発プロセスを考察する.
著者
中野 達彦 中西 恒夫 田頭 茂明 荒川 豊 福田 晃
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2013-MBL-66, no.11, pp.1-6, 2013-05-16

センサの小型化,低価格化,高精度化に伴うセンサネットワーク技術の発展の影響は農業にも及び,勘と経験の農業技術の見える化と農作物管理の高度化・高効率化を目指す環境情報モニタリング環境が構築されつつある.我々は,他のどのセンサノードともマルチホップ無線通信によるデータ通信ができずに孤立するセンサノードが存在するような農業疎密無線センサネットワークにおいて農業技術の見える化を試みることを想定し,オープンソースハードウェアの Arduino を採用し費用を最小限に抑え,さらに太陽光と風力によるハイブリッドなエナジーハーベストによって電源を確保し,超音波距離センサあるいは 315MHz 無線通信を用いた起床で実現する省電力な Data MULE によってデータ通信を行うセンサノードのプロトタイプを開発した.さらに,稼働時間に関して試算した結果,エネルギー供給は太陽光と風力で,動作に支障なく十分に賄えることがわかった.
著者
中西 恒夫 グリーペントローク ハンス・ヴェルナー イェーガー・ハンセン クラエス 久住 憲嗣 福田 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.23, pp.1-6, 2012-05-03
参考文献数
10

製品をまたがってソフトウェア資産を再利用するソフトウェアプロダクトライン開発方法論(SPL: Software Product Line)はその導入障壁の高さが常に問題となる。近年, SPL同様,派生製品の開発を容易にする開発プロセスとして,派生開発プロセスXDDP (eXtreme Derivative Development Process)が注目され,産業界での事例が多く報告されている。SPLはプロダクトラインの大域的かつ将来的な製品計画,システムの全体理解,コア資産の開発と保守を要する計画駆動の全体最適化的パラダイムである。一方, XDDPは派生製品において生じる追加・変更部分の分析に集中し,追加・変更部分の改変手順を明示的に与える変更駆動の部分最適化的プロセスである。XDDPは導入障壁の低さではSPLに勝るが,派生製品導出にかかるコストや複雑さの削減の面ではアプリケーションエンジニアリングでの派生製品開発の自動化を図るSPLが有利である。本稿では,導入障壁の低いXDDPから派生製品の開発を始め,派生製品開発のたびにSPLへの漸次的移行を進めるプロセス, XDDP4SPLを提案し,自律走行車両での試験的実施例を示す。
著者
坂本 憲昭 深瀬 光聡 峯 恒憲 日下部 茂 中西 恒夫 大森洋一 北須賀 輝明 ウッディンモハマッドメスバ 荒木 啓二郎 福田 晃 安浦 寛人
出版者
社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.2830-2842, 2008-08-15
被引用文献数
6 or 0

高度情報化社会の基礎である情報技術の発達は我々の生活を一変させるほどのインパクトを持っており,その進歩の速度は目覚ましいものがある.一方で産業界からは次世代を担う能力を備えた高度ICT(Information and Communication Technology)人材の不足が指摘されている.このような技術の進歩と社会的要請に応えるため,九州大学大学院システム情報科学府では平成19年4月から新しい修士課程教育コースである社会情報システム工学コースを設置した.本コースでは,文部科学省の支援を受け,日本経団連傘下企業との大規模な連携体制の下で,高度な技術力を持ち,基礎知識と社会的倫理観を兼ね備えた世界に通用するリーダの育成を目的とした実践的教育を開始した.この教育プログラムの計画実施過程の中で,1) PBL(Project Based Learning),2) オムニバス形式講義,3) 長期インターンシップ,4) カリキュラム内容検討,のあり方や実施方法に関していくつかの知見が得られた.本論文では,当コースの教育内容と方法,修士課程1年前期終了時点における実績と評価,および今後の課題について述べる.The progress of Information Technology, which is the infrastructure of an advanced information society, is remarkable and has the enormous impact on our daily life. On the other hand, it has been pointed out by the industry that there is a lack of highly skilled ICT (Information and Communication Technology) personnel who can lead the next generation. In order to address this issue, the Graduate School of Information Science and Electrical Engineering in Kyushu University has established Social Information System Engineering Course. Since April 2007, we have started practical education program with an objective to foster world class leader who has extraordinary technical skill, basic knowledge and sense of ethics. This effort is gradually progressing by the collaboration with various companies through Nippon Keidanren with support of Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology. There have been several findings in 1) PBL (Project Based Learning), 2) omnibus classes, 3) long term internship, and 4) curriculum improvements during the planning and execution of this program. This paper describes the content, method, result and evaluation at the end of the first semester of this course. We also discuss the issues and concerns that need to be resolved.
著者
中村 英美 福田 晃 北畠 滋郎 宮川 晋爾 武藤 晴臣 雨宮 哲士
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.947-947, 1991-09-25

第22回消化器病センター例会 平成3年1月27日 東京女子医科大学弥生記念講堂
著者
久住 憲嗣 中西 恒夫 北須賀 輝明 福田 晃
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MBL, [モバイルコンピューティングとワイヤレス通信] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.133-140, 2002-11-28
被引用文献数
2 or 0

近年,ウエアラブルコンピュータの研究がさかんである.常に利用者が装着するウエアラブルコンピュータは,利用者が操作に専念できない状況が考えられ,センサ等の情報から推測される利用者の置かれている状況をもとに,できるだけ自動的に利用者の生活の補助をすることが望ましい.いわゆるコンテキストアウエアネスが必要である。そこで本稿では,コンテキストアウエアアプリケーションの実装を容易化するミドルウエアを提案する.提案ミドルウエアにおいてコンテキストを統一的に扱うために,コンテキストモデルを集合論・関係代数を用いて形式的に定義する.また,コンテキストアウエアアプリケーション実装者の負担を軽減する,コンテキストに基づくプロセスの自動制御手法について述べる.さらに,コンテキストモデル及びコンテキストに基づくプロセス自動制御手法の実装方針について述べる.
著者
富田 眞治 富田 真治 吉田 紀彦 谷口 倫一郎 村上 和彰 福田 晃 末吉 敏則
出版者
九州大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1987 (Released:1987-04-01)

本研究の主な成果を以下に示す。1.QA-2の総合的性能評価とアーキテクチャの再設計:研究代表者らが以前開発した超長形式機械命令型計算機QA-2のアーキテクチャを評価した結果、機械命令処理の高度パイプライン化、演算器個数に依存しない汎用の機械命令形式などの必要性が明らかになった。この結果、超長形式機械命令型計算機の発展形である単一命令流/多重命令パイプライン(SIMP)方式を考案した。この方式は、短形式機械命令を実装した演算器個数分づつまとめて同時にパイプライン処理することにより、命令処理の時間的かつ空間的な並列度を更に高めようとするものである。2.超長形式機械命令型計算機の試作機開発:SIMP方式に基づく試作機を開発した。開発した試作機は、浮動小数点演算器および固定小数点演算器それぞれ1個を1本の命令パイプラインの核として、4本の多量命令パイプラインを有するものである。命令実行の障害となるデータ依存関係および制御依存関係を実行時に解決するための動的コード・スケジュールリング・アルゴリズムを開発し、試作機に実装している。その結果、命令実行順序がオブジェクト・コード上の命令出現順序と異なるアウト・オブ・オーダー実行となる。本アルゴリズムは他のアルゴリズムと比べて、分岐命令実行の際の選択的な命令無効化、複数のデータ依存関係の検出・表現、分岐命令を跨いだアウト・オブ・オーダー実行および先行実行などが特徴的である。3.超長形式機械命令型計算機用の最適化コンパイラの開発:SIMP方式のための最適化コンパイラに採用する静的コード・スケジューリング・アルゴリズムとして、トレース・スケジューリング法、ソフトウェア・パイプライニング法,ポリサイクリック・スケジューリング法などの試作機への適用を検討した。