著者
坂本 保夫
出版者
日本眼光学学会
雑誌
視覚の科学 (ISSN:09168273)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.1-6, 2021 (Released:2021-03-30)
参考文献数
20

近年のライフスタイルでは,眼にとって「ストレス的な光」または「必要な光」として,紫外線(UV),バイオレットライト(VL),ブルーライト(BL),イエローライト(YL)が注目されている。デジタル化時代と高齢化社会において,これらの光ばく露が最適になるように,眼鏡レンズのスペクトラルバランスを考えてみる。UV,VL,BLの波長領域は重なっており,適度なばく露と過度なばく露の判別は難しい。確かに,最適な光線被ばく量には個人差がある。今後も,光から眼を守るためには,基礎・臨床・疫学的な研究・調査が必要であり,レンズの開発と使用者への啓発が望まれる。
著者
坂本 保夫 佐々木 洋 佐々木 一之 山本 奈未 佐々木 洋
出版者
東北文化学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、紫外線によって発色・退色する調光型フィルターと、可視光線(主に黄色)の狭帯域吸収という2種類の特性な異なるフィルターを1枚のレンズとして合成作成し、中高年者・白内障患者の視機能に対して改善効果の高い発色濃度と吸収率の組合せ、および安全性を考えた調光濃度設定を探索した。最終的には特殊眼鏡の日常生活上での有効性を装用モニターで実施した。本検討では、屋外と屋内の移動における調光の悪影響はなく、本特殊眼鏡の有効性と有用性を確認することができた。