著者
金子 仁 福田 厳 津金 正典 坂本 研也
出版者
公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会
雑誌
マリンエンジニアリング (ISSN:13461427)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.120-129, 2020-01-01 (Released:2020-01-29)
参考文献数
6

Japan is a country prone to many natural disasters. There has been a further demand for Japan to improve the reliability of power supply than before the Great East Japan Earthquake. Given the topography of the country, the authors think that the Earthquake taught us how effective ship-to-shore power supply systems are in improving the reliability. This study is to estimate how much power can be supplied from coastal cargo ships moored at Tokyo Port. For calculation purpose, the authors used ship specification data listed in the annual "Register of Ships" published by the Japan Shipping Exchange, Inc. and port mooring facility specification data on the Tokyo Port Facilities List. The result of the calculation showed that 230 moored ships at the port can provide up to 197,000kW, which accounts for 23% of the total amount of power that can be supplied from 2,314 registered coastal cargo ships in Japan.
著者
武田 幸男 坂本 研也 根岸 道明
出版者
公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会
雑誌
日本舶用機関学会誌 (ISSN:03883051)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.160-169, 1975-02-01 (Released:2010-05-31)
参考文献数
11

大容量化する船舶電源装置では, 発電機を常時並列運転することが一般化してきた.並列運転時に発生する無効横流を抑制するために横流補償装置が用いられるが, 負荷時には母線電圧を低下するように作動するから, 従来は横流補償率を大きくすることが出来なかった.それゆえ, 低い横流補償率の場合は並列運転系統の安定度が低下し, 負荷の増加によって乱調を発生する場合がある.本文は, 大きな横流補償抵抗と, 差動変流器 (DCT) を組合せた差動横流補償装置 (DCC) を用いて.極めて安定で, かつ, 電圧変動率の小さい電源構成が得られることを示したものである.すなわち, 差動変流器を横流補償回路に導入した場合の動態安定度と定態安定度の解析を行なって.動態安定度は差動変流器の有無に関係しないこと, 及び, 横流補償度 (横流補償率とAVRの制御ゲインの積) の最低制限値が定態安定度から求められることなどを明らかにした.又, その結果に基づいて, 差動横流補償装置の設計方針を示し, 単独・並列運転のいずれにおいても母線の電圧変動率を±1%以内とする安定な電源設計例を示した.本装置はすでに多数の船舶に装備され, その効果は確認されている.