著者
有賀 貴志 矢吹 信喜 城古 雅典
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F (ISSN:18806074)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.432-446, 2010 (Released:2010-08-20)
参考文献数
11

土地造成工事や道路工事を行う際,切土と盛土のバランスを考慮した土量配分と土砂の運搬距離が最短となるよう繰返し検討が行われる.2次元の設計図を用いる従来の方法は,平面的な収まり,擁壁等の設置の判断は技術者の能力や経験に依存し,また土量計算は複数の検討案に対して繰返しの作業が生じるため多大な労力と時間を要する.本研究は,安価で汎用性のある土工シミュレーションツールの開発を目的とし,フリーソフトの3次元CADおよび汎用表計算ソフトを用いた「ブロックモデル」による土工シミュレーションおよび積算に関するシステムを開発した.さらに,サンプル地形を対象として,土工シミュレーションを行い,ブロックモデルの操作による完成形状の確認,プログラムによる土工分類の判定,積算および工程表の作成までできることを示した.