著者
上坂 章次 堀 力
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.153-158, 1950

カゼインの高周波乾燥について予備的な試験を行い次の如き成績を得た。<br>1 平板極板を用いても金網極板を用いても生カゼインの乾燥效果には大差ないようである。<br>2 極板距離の小なる場合即ち電界強度の大なる場合程温度の上昇も速く,乾燥速度も速い。<br>3 生カゼインの厚みが薄い程温度上昇は早く,乾燥時間は短かくてすむ。<br>4 カゼインの乾燥に高周波を応用することは普通の方法では乾燥温度が余りに高くなるために品質を惡化する。<br>5 この乾燥温度をなるべく少くするために出力を落として照射したが乾燥時間が徒らに長くなり,かつ温度も相当高くなつて目的を達しなかつた。また扇風機を用いて送風しながら乾繰したが温度の上昇はまぬがれなかつた。