著者
堀内 圭輔 千葉 一裕
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.816-818, 2018-09-25

なぜ臨床家が英語論文を書くのか なぜ英語論文を書くのか. “教授に言われたから”,“大学に残りたいから”,“専門医取得に必要だから”,“何となく格好いいから”,理由やきっかけは何でも構いません.兎にも角にも,どんなに素晴らしい発見をしても,その知見を広く伝え,後世に残さなければ無意味です.それには論文は必須のツールです.また,知見をより広く伝え残すことを考えれば,当然英語になります.“自分は臨床家を目指すのだから,論文は必要ない”,と言う声も聞こえてきそうですが,本当にそれでよいでしょうか.
著者
堀内 圭輔 千葉 一裕
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1254-1257, 2020-11-25

今回は昨今,特に問題になっているAuthorshipの誤用・乱用・悪用を取り上げます.敢えて口にすることがはばかられる暗黙の了解事項ともいえる内容も若干含みます.指導医,Principal Investigator(PI)からしてみると,“何をいまさら”と思われるかも知れませんが,本連載はもともと,若手の医師・研究者が対象ですので,あえてこの話題を取り上げます.言わずもがなですが,筆者が偉そうにこれらの問題を語れる立場ではないことは重々承知の上です.不行儀・不埒をご容赦ください.
著者
堀内 圭輔 千葉 一裕
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.946-950, 2020-08-25

前回はIntroductionで終わってしまいましたが,今回はその続きです.Introductionに続くCase presentationは症例報告の柱になりますが,患者情報がそろっていれば,比較的スムーズに執筆できます.初心者が症例報告を書くときは,ここから始めるのがおすすめです.Discussionはおそらく一番難しいところです.英語表記にも若干の訓練が必要となりますが,まずは何を書くべきかあらかじめ考えておくことが重要です.
著者
堀内 圭輔 千葉 一裕
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.362-367, 2020-04-25

Figureをデジタル画像として扱うようになってから,さまざまな画像処理が容易にできるようになりました.その恩恵によって,以前は困難だった高度で複雑なFigureを,誰でも作れるようになりましたが,データを美しく提示しようとするあまり,つい過剰に画像処理をしがちではないでしょうか.また,時折ニュースを賑わしているように,論文画像の捏造や改竄が,昨今大きな問題となっています.あらぬ誤解を受けないようにするためにも,適切な画像処理を理解しておくことは重要です. 今回は,論文を準備するうえで必要と考えられる,画像処理についてお話しします.
著者
堀内 圭輔 千葉 一裕
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.182-185, 2020-02-25

論文作成には,文章執筆はもちろん,データ集計,グラフ作成,写真編集,Figure編集,文献リスト作成など,さまざまな作業をこなす必要があります.それぞれ,多少の知識と経験を要求されますが,適切なソフトを用意し,それらを使いこなすことで負担を減らすことができます.長年研究に携わっている指導医・principal investigatorであれば,使い慣れたソフトをそろえているものです.今回は,若手の医師・研究者が対象に,論文作成に先立って用意すべきソフトをご紹介いたします.
著者
堀内 圭輔 千葉 一裕
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.1052-1056, 2019-10-25

今回も若干逸脱して,open access journal(OA journal)とpredatory journalに関してお話しします.OA journalは,インターネット上に論文を掲載し,読者が無料で論文をダウンロードできる雑誌の総称です.Predatory journalは「ハゲタカジャーナル」や「捕食」雑誌などとも呼ばれていますが,predatory(略奪を目的とする,人を食いものにする)に相当する日本語がないので,ここではそのままpredatory journalとします.以前から,predatory journalは社会的な問題として国内外で取り上げられていますが,適当な解決策がないまま,今日に至っています.これらの知識は,論文の投稿先を検討するうえで重要です.その問題点,考え方を,私見を交えながらお話しします.なお,ここでは具体的な雑誌名,出版社などの情報は,筆者・本誌の立場上,提示いたしません.悪しからず.