著者
堀江 岳 関谷 聡大 金子 雄一郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.II_28-II_33, 2015

本研究は,最近東京圏の鉄道で列車の運転見合わせが頻発している状況を踏まえ,鉄道事業者が公式Twitter上で提供している運行情報を用いて,運転見合わせの発生状況や情報提供の実態を分析したものである.具体的には,運転見合わせの発生頻度や原因別内訳,支障時間の特性,運転再開見込み時刻の誤差などを把握した.その結果,発生頻度は人身事故等の部外原因が多いものの,土木・電気施設の点検・故障等の部内原因も3割近く発生していること,運転見合わせによる支障時間は原因によって大きく異なり,特に土木・電気施設関係でばらつきが大きいこと,運転再開見込み時刻の提供は人身事故のケースを中心に行われており,実際の再開時刻との誤差は,全体の約7割で±15分以内であることなどがわかった.