著者
堀池 巧 前鼻 啓史
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

国内サッカーにおいては、ポゼッションプレイを基盤とした戦い方をするチームがあらゆるカテゴリーを超えて増えてきている。一方、ポゼッショントレーニングの熟達に従い、試合で発現される動作とそれに伴う運動強度について定量化した報告は数少ない。ポッゼッショントレーニングの熟達による影響を調査することは、選手のポゼッションスキルを促進させるコーチングポイントを検討する上で意義があると思われる。そこで本研究は、ポゼッショントレーニングの熟達差が試合での加速および減速とそれに伴う運動強度にどのような影響を及ぼすか明らかにすることを目的とした。本研究の対象は、日本の大学サッカー選手60名であり、同チームのうち競技レベル別にファーストチームとセカンドチームに分けた。試合中のランニングパフォーマンスおよび心拍数として測定されたデータは、GPSおよび短距離無線テレメトリーを用いて収集した。ボールポゼッションとして測定された技術的パフォーマンスのデータはnotational analysisを用いて収集した。結果、ランニングパフォーマンスとボールポゼッションに関する関係は競技レベルで異なる特徴が示された。