著者
堀河 俊英
出版者
徳島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

近年、創・蓄・省エネルギー化が求められ、化学プロセスから排出される低位レベルの熱エネルギー回収システムのひとつとして水蒸気吸着式ヒートポンプ(WAHP)が注目されている。そこで本研究ではWAHP運転圧力範囲で急激かつ大きな水蒸気吸着を示す高性能炭素系水蒸気吸着剤の開発に取り組んだ。炭素系吸着剤に対する水蒸気吸着等温線の立ち上がり位置を低相対圧部へシフトさせるために細孔特性を制御した多孔質炭素材料を調製し、また、それらに窒素原子を導入することで、WAHP運転圧力範囲において水蒸気吸着量差は、窒素ドープを行っていない炭素材料に比べて5倍となる高性能炭素系水蒸気吸着剤の開発に成功した。