著者
京兼 純 堤 保雄 片倉 勝己
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

色素増感太陽電池(DSC素子)は一般に液体電解質を利用して発電しているが、本研究では液体電解質の持つ欠点を克服し、高い電気伝導が期待できるゲル電解質に着目し、変換効率の向上と長寿命化を目指して実施した。ゲル化にあたっては、フッ素系オリゴマーとポリエチレングリコールを基盤とした2種類の材料を使用した。特にフッ素系ゲル電解質を用いたDSC素子の諸特性は、開放電圧Voc=0.6 [V] , 短絡電流Jsc=5.8 [mA/cm^2], Fill Factor:FF=0.56, 変換効率η=4.4 [%] となり、変換効率に関しては2006年度の研究開始時におけるDSC素子に比べ、1.6倍強程度まで向上し当初の目標(変換効率η=5 [%])に近づけることが出来た。