著者
渡部 守義 新家 富雄 服部 真人
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

テッポウエビは世界中の海域に普遍的に分布し、独特のパルス音を終始発する発音生物である。海域において、何らかの環境変化によりテッポウエビ類の生息数が変化した場合、水中録音によりその発音数の変化を調査するだけで、その影響を知ることができる。本研究では、テッポウエビの発音数を誰でも簡易に計測するため観測機器を開発した。
著者
飯島 睦美
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

「英文読解ができない,英単語・英語例文が覚えられない」などの困難を抱える複数の学習者に行ったWAIS-Ⅲ(ウェクスラー成人知能検査)の結果を分析すると,共通して「処理速度,符号・記号,数唱」の能力が顕著に弱いということが観察できた。 こういった分析結果を「言語学習適性-音韻符号化能力,文法感覚,帰納的言語学習能力,暗記学習」の観点から考察し,英語学習の改善につながる具体的な指導法,および学習法を提案し,そして,英語学習に困難を感じる学習者には,どういった特性があるのかを明らかにした上で,さらにそういった特性を補って英語学習の改善につなげるための具体的指導法,学習法を提案することを試みた。
著者
水島 あかね 小代 薫
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、最後の三田藩主・九鬼隆義及び志摩三商会の社員だった元三田藩士らに着目し、彼らが近代神戸の都市形成に与えた影響について考察することを目的とする。“神戸ホーム(現神戸女学院)”など多くの教育施設に九鬼隆義や志摩三商会の社員が関わっていたことを明らかにした。また法務局保管の旧土地台帳や字限図などを用いて、明治期に志摩三商会及びその社員らが所有していた土地や彼らが設立に関わっていた教育施設の分布図を作成した。
著者
宮本 行庸 渡邉 俊介 橋本 卓也 森 洸介
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
明石工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:02861917)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.9-13, 2007-12

Image processing is one of the most complex methods around data processing using computers. Many researchers have been developing the systems for solving image processing problems, but it is difficult for them to make features for characterizing images. One example of these problems is an image detection problem, which involves detecting the physical location and direction of one piece which respect to the original full image. In this paper, we propose an example of adapting image processing methods for image detection problems provided by the 16th Programming Contest for All-Japan Colleges of Technology. We have taken part in this contest and will show the results of the contest in this paper.
著者
中尾 睦彦 稲川 千津 福原 始
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
明石工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:02861917)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.6-13, 2006-12

In this experiment, by using white Gaussian noise and Discrete Fourier Transform (DFT), spoken Japanese language was synthesized. Firstly, the spectrum of voice signals was calculated by DFT and multiplied to spectrum of white Gaussian noise. Secondly, through inverse DFT, synthesized voice signals was obtained. Furthermore, to improve this signal performance, several bandpath filters were used. Synthetic speech was evaluated by the human auditory sense and quantification theory I.
著者
新井 イスマル
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012

AR(AugmentedReality)と呼ばれる、現実世界の映像にその場の説明情報を付加するサービスを実現するには、ユーザが何処にいてどの方向を向いているかを正確に推定するといった測位・姿勢推定技術が不可欠となる。本研究ではスマートフォンのカメラ映像およびセンサ情報を活用して、大阪梅田周辺地下街で実験した結果、屋内測位誤差の最大値は約4m、平均値と中央値は約1mとなった。姿勢推定についてはあらかじめ撮影した背景パノラマ写真の範囲内に概ね収まる結果を得た。
著者
佐村 敏治 西村 治彦 成枝 秀介
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

現在、スマートフォンの利用者は年々増加しており、それに伴い不正利用や情報漏洩の危険性も増大しつつある。本研究ではスマートフォンを対象としたPIN (Personal Identification Number)入力及びフリック入力時のタッチスクリーンバイオメトリクスを扱う。スマートフォンを対象とすることにより、従来のキーストローク認証では得られなかったタッチスクリーンからの情報を利用した新たな特徴量の導入が可能となる。本研究では、スマートフォンでのPIN入力及びフリック入力のデータを収集、分析した実証実験を通して個人識別の有効性を示した。
著者
大和 知史
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
明石工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:02861917)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.A143-A149, 2003-12

This paper is a review article on "intelligibility" in pronunciation teaching. Although intelligibility has been widely regarded as a goal of pronunciation for learners of English for about a decade, its nature has been claimed to be ambiguous. This paper reviews how this concept has been dealt with both in Japanese and European ELT fields and points out the differences and problems of the concept among these countries. Finally, some implications for renovating pronunciation teaching in classroom context in Japan were discussed.
著者
井上 英俊
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、リスニングとしての写真描写問題に関して、1)問題項目間における特定の要因に基づく特性と2)各問題項目における特定の要因の操作に基づく特性を、学習者のリスニング能力に照らし合わせて明らかとすることであった。調査結果として、問題項目において使用された総語数と調査対象者の正答者率との間には相関関係があり、より低い聴解能力の学習者は容易な単語が多く含まれている錯乱肢を選ぶことが明らかとなった。また、TOEIC リスニングスコアが235点から360点である学習者には英文の再生スピードを遅すると聴解を促進したが、230点以下の学習者には効果がないことが明らかとなった。
著者
渡部 守義
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

浅海域底層の生物環境の良否を簡易に評価する指標として、世界中の海に生息する特徴的なパルス音を終始発しているテッポウエビに着目した。その一分間あたりの発音回数(パルス数)が環境指標として利用可能であるかを探ってきた。本研究は、これまでの研究を受け、本手法を実用化するための課題を解決し、テッポウエビの発音計数による浅海域生物環境評価法が誰にでも利用可能できるものにすることである。1.パルス計測システムの開発(テッポウエビカウンター):本装置を用いれば、現地でテッポウエビカウンターに水中マイクを接続し、計測ボタンを押すだけでパルス数(回/分)を表示することができる。2.測定条件明確化のための海域調査:上記テッポウエビカウンターを用い港湾にて各月の定点モニタリング調査と兵庫県の沿岸部のパルス数分布調査を実施した。その結果、定点モニタリングではパルス数の季節変化を再現するとともに夏期の貧酸素発生によるパルス数の減少を確認することができた。また兵庫県の日本海側ではどの地点でもほぼ同数のパルス数であったのに対し、瀬戸内海側ではパルス数が日本海側より多い地点や全く観測されない地点が混在していた。テッポウエビ類は水質よりもその場の生息環境を反映するため地点間の水質の相対比較は難しいと考えられる。3.既存の環境指標生物との関係の明確化:今後も引き続き学会参加あるいは文献検索を通じて情報を収集していく必要がある。本事業により開発されたテッポウエビカウンターは、改良すべき点があるもものの水中マイク一本で海域に生息するテッポウエビ類の生息状況を誰でも簡単に知ることができる装置である。複雑さを増す環境汚染を総合的に評価する指標の一つとしても有用となり得ると考えている。
著者
京兼 純 堤 保雄 片倉 勝己
出版者
明石工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

色素増感太陽電池(DSC素子)は一般に液体電解質を利用して発電しているが、本研究では液体電解質の持つ欠点を克服し、高い電気伝導が期待できるゲル電解質に着目し、変換効率の向上と長寿命化を目指して実施した。ゲル化にあたっては、フッ素系オリゴマーとポリエチレングリコールを基盤とした2種類の材料を使用した。特にフッ素系ゲル電解質を用いたDSC素子の諸特性は、開放電圧Voc=0.6 [V] , 短絡電流Jsc=5.8 [mA/cm^2], Fill Factor:FF=0.56, 変換効率η=4.4 [%] となり、変換効率に関しては2006年度の研究開始時におけるDSC素子に比べ、1.6倍強程度まで向上し当初の目標(変換効率η=5 [%])に近づけることが出来た。