著者
樋貝 繁香 遠藤 俊子 比江島 欣慎 塩江 邦彦
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 = Japanese Lournal of Maternal Health (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.91-97, 2008-04-01
参考文献数
21
被引用文献数
1

生後1ヵ月の子どもをもつ父親の産後うつの実態と関連要因を把握することを目的に関東近郊の9ヵ所の医療機関で調査した。調査内容は,基本属性,子どもの出生時の状況,職場環境,職務内容,給与に関する満足感尺度,産後うつを測定する尺度はEPDSとCES-Dを用いた。配布数は592名で回収数は166名(28.04%)であった。EPDSでは13.75%,CES-Dでは18.67%の父親がうつ状態であった。産後うつとの関連要因は,職務内容や職場環境,給与であり,子どもの出生時の状況との関連性は認めなかった。父親への精神的サポートは,親としての自信がもてるアプローチの必要性が示唆された。