著者
中村 健太 塩野 透 北郷 崇広 黒野 弘靖
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.52, pp.335-338, 2009-07-12

機械除雪の導入によって通りの雪の一掃が行われるようになる昭和40年(1965)頃までは、大雪の際に雁木と雁木をつなぐ役割を果たしたユキロウカや、共同作業によって除雪を行った雪引きなど、雁木通りにおける雪処理を介した共同利用があった。敷地内における雪処理では、町家の空間構成や敷地の利用状況に合わせた雪処理が各住戸で行われる。また、間口の狭い町家や角地の町家では雪処理における敷地裏の共用がみられる。
著者
塩野 透 黒野 弘靖 井苅 大和
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.51, pp.289-292, 2008-07-27

上越市高田の町家の空間構成と接客時の室の利用から、町家内部における接客空間の特徴を明らかにすることを目的とする。町家の用途や来客の種類によらずチャノマは接客に使用される。トオリニワが主屋裏まで通り抜けており客をチャノマまで迎え入れる。そこを玄関として家にあげている。また、チャノマは吹抜けの空間で梁組をみせ、ワタリロウカや差鴨居、ザシキとの間の板戸は漆が塗られている。これらの意匠を上部に設けられた高窓からの採光で照らしている。このようにチャノマは接客の場にふさわしい構えとなっている。