著者
多田 祐一郎
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

量子論と重力理論の統合は現代物理学の課題の1つであるが、両方に関係した重要な現象として重力による量子ゆらぎの古典化がある。特に宇宙初期の急激な膨張期 (インフレーション) ではこの古典化により、現在の宇宙における銀河や星などの構造の元となる密度ゆらぎを生み出したと考えられている。このように古典化したゆらぎを扱う方法としてストカスティック形式が知られており、我々はこの形式と純粋な量子論的計算を比較することで古典化の謎に迫る。同時に、ストカスティック形式では量子ゆらぎを古典ゆらぎとして簡略的に扱うことで逆に計算の幅が広がるので、これをインフレーション模型の包括的解析に応用していく。