著者
西本 公紀 高島 史男 多田 純夫 宮内 修平 堤 定美 丸山 剛郎
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.819-829, 1987-08-01
被引用文献数
12

歯冠修復物に対する審美的な要求は, 年々高まってきている. これに呼応して, 種々の材料が開発されており, その1つとして, キャスタブル・ガラス・セラミックスがある. ガラス・セラミックについては, 物性等は明らかになってきている. しかし, 臨床的な破折実験等も少なく, また力学的解析もほとんど行われていないのが, 現況である. 本論文は, コーニンググラスワーク社とデンツプライ社の共同開発による'DICOR'について, 力学的な検討を行った報告である. すなわち, 有限要素法を用い, 咬合力が正常または異常に補綴物に作用した状態を想定し, 応力解析を行い, 破折, 脱離等の可能性の有無について検討した.