著者
大内 康裕 山﨑 芳男
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.5-11, 2017 (Released:2017-07-01)
参考文献数
11

音響ホーンは電気を使わず音の放射効率を上げることができ,我々は省エネルギーを目指したコミュニケーションエイドとして音響ホーンを積極的に利用している。しかし,低い周波数帯域まで効率よく拡声するには長い経路長と大きな開口部が必要となり,衣服のように身に着ける道具として利用するには小型化が必要となる。本研究では音響ホーンの特性を保ったまま,音響ホーンの小型化を目指した輪状開口部を持つ音響ホーンを提案している。3Dプリンタを利用し開口面積を一定とした輪状開口部を持つ音響ホーンを作成し音響特性の測定を行ったところ,輪状開口部の半径の増加に伴い指向性の向上を確認でき,同時に音響ホーンの厚みを120mmから59mmに小型化することができた。