著者
大友 敏明
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.528-533, 2005-12-01

山梨大学附属図書館は, 平成14年10月に旧山梨医科大学附属図書館と統合し, その後法人化を経験した。大学統合と法人化という2つの要因は, 図書館に, (1)図書館資料の集中管理, (2)資料費配分構造の見直し, (3)電子資料費の共通経費化などの懸案の改革を実行する絶好の機会を生んだ。現在, 増築・改修計画と資料の仲介システムの検討が進められる一方で, 学習用図書費の数値目標の設定, 電子資料費の傾斜型予算配分など資料費の配分構造の見直しが決着した。一連の改革は, 統合によって生じた摩擦を法人化という外的ショックが吹き飛ばし, いっきに2つの附属図書館をひとつにした。