- 著者
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大友 翔一
- 雑誌
- 情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.3, pp.733-741, 2022-03-15
近年,人工衛星やビッグデータ,リモートセンシング技術の発達が目覚ましく,これら技術の経済分野への応用も急速に拡大している.特に,人工衛星が撮像した夜間光の強度と,国内総生産,雇用,人口,教育などの様々な経済・社会指標と相関関係にあることが明らかになってきた.そこで本稿では,まず初めに夜間光画像にラスタ処理を行い,センシングの際の夜間光画像の特徴に関して述べる.次に,観光地としての新潟県魚沼郡湯沢町スキー場および周辺エリアを事例に,経済・社会データを確認する.そして,夜間光と湯沢町における観光客数や各種統計データとの関連性について時間・地理空間の両面から論述する.また既存のマクロ経済指標だけでは,同一市区町村内の地域経済に関して読み取ることは難しいが,夜間光を使用することで,これらをより詳細に検討できる可能に関して言及する.