著者
大和田 寛
出版者
広島商船高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

がん組織を43℃前後に加温して治療を行うハイパーサーミアは,放射線療法や制癌剤との併用療法として有効な治療技術であるが,その加温効果の確認のためには熱電対や光ファイバ温度計を使用する必要がある.そこで筆者らは,リエントラント電極間に形成されるTMモードの電界特性および誘電率の誘電率依存性に注目した非侵襲温度計測法を提案している.本研究では,三次元有限差分時間領域法等を用いた数値解析によって,温度変化分布画像の再構成に必要な解析パラメータに関する検討等を実施した.検討の結果,共振器内電磁界分布の位相情報に替えて振幅情報を利用することによって,再構成画像をより高精度化できる可能性を示した.