- 著者
 
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             梅井 菜央
             
             安宅 一晃
             
             嶋岡 英輝
             
             木西 悠紀
             
             菅 健敬
             
             大塚 康義
             
             宇城 敦司
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人 日本集中治療医学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.19, no.3, pp.405-408, 2012-07-01 (Released:2013-01-16)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 10
 
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             
             1
             
             
          
        
 
        
        
        発熱を初発症状とする12歳の男児が,血液分布異常性ショック,肝不全,非乏尿性腎不全を呈して来院した。血液検査は,WBC,CRP,プロカルシトニン,サイトカインの上昇を示し,重症感染による敗血症性ショックと診断した。しかし翌日,心機能低下や皮膚粘膜症状に気づき,川崎病と診断した。川崎病は乳幼児期に発症し,年長児以降の発症例はまれである。また,川崎病は免疫系の異常により高サイトカイン血症に至り,敗血症と同様の症状を呈することがある。本例のように,年長児以降に感染を疑う血液分布異常性ショックを呈した場合は,川崎病も考慮する必要がある。