著者
和田 達夫 大島 隆一
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.377-382, 1984
被引用文献数
1

ビスカルゾリル化合物の高分子固溶体の蛍光スペクトルを測定し, エキシマー生成能について検討した. a, ω-ビスカルバゾリルアルカンではクロモフォア濃度の増加に従い, モノマー発光は消光されエキシマー発光が増加した. エキシマー発光とモノマー発光との強度比の濃度変化はメチレン鎖数, C<SUB>6</SUB>>C<SUB>4</SUB>>C<SUB>10</SUB>>C<SUB>5</SUB>>C<SUB>3</SUB>の順に大きくなる. 1, 2-<I>trans</I>-ビスカルバゾリルシクロブタンでは高濃度でもサンドイッチ型エキシマー発光は見られなかつた。クロモフォアの均一分散・分子運動・相対量子収率の濃度変化の検討を行い, エキシマー生成が主に分子内で生成されることが明らかになった.