著者
大嶋 隆雄
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.227-250, 1993-03

デカルトの精神的問題と物質的問題を分離する「方法序説」以来,自然科学はもちろん社会科学も,感性的な人間をその対象から捨象して,数学と接近しようとしてきた。しかし社会科学は本来,人間の感性や行為にかかわる科学である。その人間を抜きにして科学を築こうとするところに問題がある。今日,社会科学の不振もこうしたところに原因を認めざるを得ない。