著者
安藤 明之
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.95-114, 1988-02
著者
荒川 昭
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.57-66, 1999-09

さきごろから,新社会資本という言葉が使われ始めた。ケインズ理論は新しい形で生きている。新公共投資による新社会資本という形で生きている。ところで,チャーチルとヒトラーの経済政策を比較すると,チャーチルはボールドウィン内閣のとき大蔵大臣で,金本位制に英国を復帰させて,石炭労働者のストを招き,失敗した。ヒトラーは,総統になるや否や,アウトバーン(高速度道路)をドイツに縦横に張りめぐらし,ドイツ国民に安い値段で自動車を提供しようとフェルディナンド・ポルシェに依頼してフォルクスワーゲン(国民大衆車)を開発させ,ケインズ理論を先取りして大成功した。消費は,所得だけでなく,その個人と社会の置かれている文化-精神生活-によって決定される。慶応義塾大学の村田昭治教授によれば,マーケティングは「生活の質」で決定される。新公共投資における新社会資本とは,光ファイバーによる通信網,インターネット,移動体通信/モバイル・コンピューティング,新形パソコンその他といわれている。われわれは,マーク・ポラートのいう第2次情報産業(特にますます高度化し,広域化し,多機能化するLANとWANの設計・運用・保守)を含めて,後期のインフラストラクチュアを主体にした,新社会資本のありかたを模索し,そして新社会資本が国民に与える「生活の質」を究明し検討して,現在,悪の代表といわれるヒトラーにまけないように,鋭敏な感覚によって新社会資本の設備投資により,日本経済・世界経済を再生しなくてはならない。
著者
石川 博行 太田 裕貴
出版者
大阪市立大学経営学会
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.1-15, 2011-11
著者
河内 朗
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.135-153, 1991-09

国際関係史の範疇に属す小論は,講演草稿からの抜粋である。講演自体は1990年10月,国際史問題再検証学界第10回世界大会(ワシントン市)にて行われた。この学界は「歴史を事実で裏づける」方針を信条とするが,そのため官製歴史を擁護する既成勢力からの様ざまな圧迫にさらされている。太平洋戦争にまつわる当学界の立場は,感情論を排して事実に立脚するならば:1)日本をだまし討ちの極悪人に仕立て上げ,それを契機にアメリカを参戦に引き入れたのはルーズベルト大統領であった。2)戦争末期における大量破壊,なかんずく原子爆弾の対民間人使用は,必要不可避だったとはいえない。つぎに小文の論稿内容を述べる。敗戦国日本は,7年間,アメリカ合衆国による軍事占領下に置かれた。ドイツの場合とは異なって全面管理されたわけではないが検閲,権力への追従,価値観の転倒,教育の再編成,アメリカ余剰農産物輸入から生じた食生活の変化などの原因から日本文化の伝統は,大きく歪曲されたと考えられる。ただし私たち日本人がそのことを自覚しているか否かは別であり,その意味では事実誤認は他にも数多く見受けられる。たとえば「日本文化は中国から朝鮮を経て伝来した」一般論も誤謬の一つであり,ここでは近代の国民国家の概念が古代の地域総称と混同されている。すなわちより正確には「アジア大陸の黄河文化がコリア半島を間に置いて日本列島に影響をおよぼした」と記述すべきであろう。日本人も日本文化も渡来したのではなくて2万年前に大陸から分離した日本列島において自然形成されたものである。この形成には日本語の他言語借用能力が大きく関わる。日本語は英語とひとしく外来観念を消化する構造をもつ。ちなみに中国語にはこの能力が欠落している。つまり話者は,中華尊大意識から容易に脱却しかねるという事実があり,これは言語学者らがつとに指摘するところである。占領下の日本でアメリカ軍は天皇制を許容,社会秩序の維持に成功した。だが復興援助を政策としたわけではない。援助はすべて非公式のものであり,対日マーシャルプランは存在しなかった。航空機と自動車の生産は,特に禁止された。その代わり日本はアメリカ余剰農産物の捌け口となる。むろん敗戦後の食料の絶対不足という事情はあった。けれども戦後になって初めて採用された小学校における給食制度は,いったい何を材料としたか。アメリカ精麦生産者協会がマッカーサー司令部と緊密な連絡を保ったことは記録に残る。しかもこれらはおおかたの当初の希望的観測を裏切って後日,有償と判明し,かつ現金で決済された(ニューヨーク・タイムズ記事1973年1月20日)現在の日本が輸入食料の3分の1をアメリカ合衆国に依存しているのは周知のとおりであり,個別データは政府の通商白書にくわしいが,成長期を通じてパン食に馴れ親しんだ米食日本人のコメの消費量は一人あたり年間50キロ,言い換えると戦前の3分の1に落ち込んでいる。この食生活の変化が社会に反映しないはずがない。伝統が失われて一見アメリカ風の現象が日本に満ち,それが吟味もされず,当然のこととして受け入れられているかのようである。キモノ姿が街頭から消えたのは時の流れとしても,近年の調査結果に示されるように,大半の日本人が夜パジャマを着る習慣を身につけたのはサル真似,ここに極まったの感が深い。このサル真似が日本文化の低調を招いたのではないかと思われる。国民総生産がふえて各種のカルチュア教室が大繁盛だというのに,これこそ現代日本文化なりとして誇れるものは何も出てこない。なぜか。私たちが摂取したと信じるものが表層だけの疑似アメリカ文化に過ぎないからに違いなく,異文化の理解は言語の深奥に横たわる思想や理念にまで到達しなければならないのに外国語が不得手な日本人にはアメリカの精神面までは体得不能だからかもしれない。このような軽薄アメリカ化社会の現況も,もとを糾せばアメリカ軍に占領された原体験に行きつく。とくに「一億総ざんげ」の安易な概括と,いわゆる民主教育とに論者は一因を見出す。よく知られた私たちの歴史的健忘症に加え,戦前の日本と日本人とを一括排除する風潮は戦後世代に大きな便宜をもたらした。ために統治層は国民無視の過去を払拭して目前の私益追求に専念することが可能となり,拝金主義がおこって名誉と正論と主張がすたれた。言論界も同様である。既得権益集団による自虐傾向は事実の客観的再検討をいさぎよしとせず,教科書問題で異議をとなえた気骨の政治家4人まで,ヒステリックな感情論だけで役職罷免に追い込んだ。日本の主流マスコミの自虐はアメリカ言論界の日本人悪者論と対を成す。これもアメリカ軍日本占領の帰結であって「正義は常に勝ち,アメリカ人は常に正しい」小児的論理に短絡するものであるが,多くのアメリカ人はそれが実は冷徹な論理ではなくて,潜在欲求という不安な心理に根ざすものであることが分からないもようであり,この希求願望の前には不利な事実は事実であってもたびたび意図的に隠蔽されるか,あるいは歪曲される次第となる。このようなアメリカの一方的正義論も,また日本の「過去の価値観はすべて悪」一括も共に不合理であり,きわめて非科学的な対処だと思推される。
著者
土平 健雄
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.193-203, 2005-09
著者
スロビック H.G.
出版者
愛知学泉大学
雑誌
経営研究 (ISSN:09149392)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.479-490, 1993-03

米国メリーランド州,ボルティモア市ジョンズ・ホプキンズ大学,グラディ・スタック賞(Grady Stack Award)受賞文学ジャーナリズム教授,ロバート・カニゲル著のこの本は,インドの数学の天才スリニワサ・ラマヌジャンの魅力的な,しかも,その短い生涯の感動的物語である。取材にあたって,著者はインド,イギリス,それから米国を広くかけめぐるなど,並々ならぬ努力を重ねた。ラマヌジャンは生れつき数学の神秘に対して,深い理解をもっていた。かれが青春期を過ごしたインドの教育環境は,かれの数学的才能を励ますどころか,微々たる理解さえも示さなかった。かれは大学も卒業していなかったのである。大学卒業証書のないかれを待ちかまえていた運命は,給料のあまりにも低い取るに足らない仕事ばかりであった。幸い,かれには強い名誉心,不屈の努力,そして数学に対する真の愛情があった。苦しい独学を通じて才能を磨きあげ,とうとうイギリスの名門,オクスフォード大学トリニティ・カレッジの著名な数学教授,G.H.ハーディ先生の注目を引くことに成功した。ハーディ先生の招きでオクスフォードに渡ったラマヌジャンは,数学の研究に没頭し,ハーディ教授,リトルウッド教授やオクスフォードのほかの教授等とともに数々の論文を発表した。これらの論文は,主に整数論の分割論(Theory of Partitions)分野に関するものであった。五年間のイギリス滞在中,ラマヌジャンはケンブリッジ哲学協会の会員に推され,又,トリニティ・カレッジと英国学士院の特別会員にも選ばれた。不幸にも,かれがイギリスに着いてからまもなく,第二次世界大戦が勃発し,栄養失調や厳しい気候のせいか,とうとう結核にかかってしまった。治療も利かず,かれはインドへ帰り,それからしばらくして,わずか三十二歳でその短い生涯を終えた。カニゲル教授は,ラマヌジャンの心理的素質や学究的業績に,豊富な歴史的文化的な詳細を巧みに織り込むことができたからこそ,この著作は学術的伝記物の輝かしい例となっている。
著者
福本 恭子
出版者
大阪市立大学経営学会
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.125-141, 2011-11

1 はじめに : 近年における産業構造の変化、技術革新の進展等、労働者をとりまく環境が大きく変化しており、食生活についても飽食やグルメ時代などと言われるように豊かになっている。そのような中で、わが国の栄養状況は、個々の世帯や個々人で見たとき、過剰な栄養摂取や運動不足、アンバランスな栄養の摂取等から発症される生活習慣病といわれる疾病が増加しており、社会的な問題となっている。厚生労働省は、第11次労働災害防止計画において「労働者の安全と健康の確保」をかかげ、労働者に対して正しい食生活の知識と実践に必要な技術を普及し、労働者の食生活の向上をはかる必要性を唱えている。……
著者
石川 博行
出版者
大阪市立大学経営学会
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.227-248, 2006-02
著者
石川 博行
出版者
大阪市立大学
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.151-168, 2004-07
著者
石川 博行
出版者
大阪市立大学経営学会
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.73-98, 2005-02
著者
石川 博行
出版者
大阪市立大学経営学会
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.61-80, 2006-05
著者
石川 博行
出版者
大阪市立大学経営学会
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.181-208, 2005-05
著者
石川 博行
出版者
大阪市立大学経営学会
雑誌
経営研究 (ISSN:04515986)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.151-168, 2004-07