著者
瀬川 昂生 岡村 正造 大橋 信治 小林 世美
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器集団検診学会雑誌 (ISSN:13454110)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.415-419, 2003-07-15 (Released:2012-12-11)
参考文献数
3

愛知県健康づくり振興事業団の平成3年から12年までの10年間の間接撮影による胃がん検診の成績に基づいて, その適正な要精検率について検討を行った。その結果, 要精検率が高くなるとともに胃がんの発見率および早期胃がんの比率が高くなっていたが, 胃がん発見率が0.07~0.09%であった年の要精検率を比較すると, 8.6~12%の間にあり, 要精検率を多くしてもがんの発見率の伸び率は高くなく, 全国集計の要精検率である10%代は一つの目安であると考えられた。今後は撮影技術および読影技術を高めてさらに要精検率を低くして, 的中率を上げる努力が必要であると考える。