著者
竹井 仁 小菅 弘 大橋 裕之 村松 宏
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.432-436, 1992-07-10 (Released:2018-10-25)

急性中心性頸髄損傷患者について,移動能力予後に及ぼす要因を検討した。対象は,飲酒時に受傷した50歳台の男性3例であり,筋力の回復経過・上肢機能の回復経過・深部反射・起居移動能力の変化などについて比較検討した。その結果,移動能力の違いには下肢筋力回復に加え,痙性の影響や体幹筋力の回復経過も関与した。6ケ月間は積極的な筋力増強訓練を行うと共に,痙性や手指障害の程度,また職務内容にも留意して訓練を行う必要がある。