著者
大澤 滋 齋藤 明子 石光 一磨
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.87, no.10, pp.845-848, 2003-10-01

従来,点灯管では特に暗所での始動性を改善するために,放射性同位元素(Radio Isotope.以下RIと記す=放射性物質)を使用していた.この物質は,^<147>Pmや^<85>Krなどが知られており,例えば電極表面にめっき加工(^<147>Pm)したり,ガスとして封入(^<85>Kr)したりしている構造例がある.このRIは極微量のため,破損した場合においても人体,環境に与える影響はほとんどないが,昨今の世界的な環境問題への関心の高まりの中で廃止が求められてきた.このような背景から,弊社では点灯管に使用しているRI廃止の検討を行い,代替技術を確立して2002年8月にRIを全廃した点灯管を開発した.本資料では,RIフリー点灯管に採用した主な技術について,E形点灯管の例として100V仕様のFG-1Eを,P形点灯管の例として200V仕様のFG-4Pをもとに解説する.