- 著者
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大澤 陽介
- 出版者
- 東京都立駒込病院(臨床研究室)
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2014-04-01
スフィンゴ脂質シグナルは種々の細胞機能に関与している。そこで、大腸がんの肝転移モデルをマウスで作成し、スフィンゴ脂質を調節する酸性スフィンゴミエリナーゼの役割を解析した。酸性スフィンゴミエリナーゼは腫瘍のマクロファージを増加させることにより抗腫瘍効果を示すことを見出した。この効果は、悪性黒色腫の肝転移モデルでも認められた。また、肝臓内のマクロファージは肝線維化や原発性肝細胞癌に対してもβカテニンシグナルを介して重要であることを見出した。スフィンゴ脂質はマクロファージの機能を調節しており、種々の病態の治療標的になりうることが示唆された。