著者
加藤 守通 井ノ口 淳三 相馬 伸一 大田 光一 下司 裕子
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究の目的は、コメニウス中期の思想を代表する主著『光の道』に焦点を当て、彼の教育思想の多義的・重層的性格を明らかにすることであった。成果は以下の通りである。(1)教育思想史のみならず科学史における基本文献である『光の道』の本邦初訳を完成した。(2) コメニウスと新プラトン主義およびルネサンス思想との関連を明らかにした.(3)コメニウス教育思想が学校教育を超えた生涯学習論へと展開していく過程を明らかにした。(4)『光の道』啓蒙思想との関連を明らかにした。(5) オランダ、チェコなどでの調査や発表を通じてUwe Voigt教授をはじめとした世界的なコメニウス研究者との連係を確立した。