著者
大石 示朗
出版者
東京女子体育大学・東京女子体育短期大学
雑誌
東京女子体育大学紀要 (ISSN:03898806)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.147-153, 1986-03

体育専攻の女子大学生4名を対象として,集団登山中の心拍数変動を測定した。トレッドミル実験により得られた各被検者の心拍数と酸素摂取量の関係から,集団登山中の運動強度を推定した。結果は以下のとおりである。1)各被検者とも登行時に心拍数が増加し,休憩時に急減した。登行中の立ち休みも心拍数の低下をもたらし,登行中の休憩のとり方に対する指導上の示唆を与えた。2)本研究における登行時の運動強度は,50〜70%V^^.0_2maxと考えられた。3)急勾配の傾斜を登行する時は,一時的に80%V^^.0_2max近くの運動強度を示し,かなりの生体負担となっていると考えられた。