- 著者
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西川 満則
横江 由理子
久保川 直美
福田 耕嗣
服部 英幸
洪 英在
三浦 久幸
芝崎 正崇
遠藤 英俊
武田 淳
大舘 満
千田 一嘉
中島 一光
- 出版者
- 一般社団法人 日本老年医学会
- 雑誌
- 日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
- 巻号頁・発行日
- vol.50, no.4, pp.491-493, 2013 (Released:2013-09-19)
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
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緩和ケアとは,生命を脅かす疾患による問題に直面した患者・家族の苦痛を和らげquality of life(QOL)を改善するプログラムである.日本の緩和ケアは,がんを中心に発展し非がんへ広がりつつある.当院では,非がんも対象に加え緩和ケアを推進すべくEnd-Of-Life Care Team(EOLCT)を立ち上げた.当初6カ月間の延べ依頼数は109件で,約4割を占める非がんの内訳は,認知症,虚弱,慢性呼吸器疾患,慢性心不全,神経難病等であった.活動内容は,オピオイド使用も含めた苦痛緩和,人工呼吸器・胃瘻・輸液の差し控え・撤退の意思決定支援(Advance Care Planning:ACP),家族ケアで,法的・倫理的問題に配慮し活動している.このEOLCTの活動は,老年医学会の立場表明,厚生労働省の終末期医療の決定プロセスに関するガイドラインに親和的であり,非がん疾患も含めた緩和ケアを推進する有用なシステムになりうる.特に胃瘻や人工呼吸器の選択に象徴される難しい意思決定を支援する働きが期待される.