著者
小牧 ゆか 大友 一 大茂 壽久 清水 建詞
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.203-207, 2017-03-25 (Released:2017-05-01)
参考文献数
17

骨粗鬆症に骨軟化症が合併している病態である,osteoporomalacia症例を2例経験した.症例1:80歳女性.右大腿骨転子部骨折の術後に,骨粗鬆症に対しビスフォスフォネート(BP)製剤による治療が開始となっていたが,術後約1年半経過時に,左非定型大腿骨骨折を受傷した.血液検査での血清カルシウム(Ca),リン(P),アルカリフォスファターゼ(ALP)値の異常を認め,骨軟化症が強く疑われた.症例2:77歳女性.右大腿骨頚部骨折と左尺骨骨幹部骨折の術後に,骨粗鬆症に対しエルデカルシトールが投与されていたが,術後1年経過時に,左非定型大腿骨骨折と診断され,骨形成促進剤の導入及び治療目的に当院に紹介となった.血清Ca,P,ALPは異常値であり,骨軟化症が強く疑われた.考察:本症例のように脆弱性骨折を繰り返している症例では,血液検査の重要性が高く,骨粗鬆症のみならず骨軟化症の合併も考慮して治療すべきと考えられた.