著者
時政 真依子 大西 直希 中嶌 一憲
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_325-I_336, 2015 (Released:2016-02-23)
参考文献数
26

本研究は兵庫県41市町の平成10年度から平成24年度までのパネルデータを用いて,兵庫県におけるごみ袋有料化がごみ減量に寄与し,かつ社会厚生の観点から望ましい政策であるかどうかを明らかにすることを目的とする.本研究の結果から得られた主な知見は,1)ごみ1kgあたりのごみ袋価格が1%上昇することによって,1人あたりの生活系可燃ごみが0.076%減少すること,2)兵庫県のごみ袋有料化を行っている18市町すべてにおいて,ごみ袋有料化導入前後の社会的余剰の変化が正値(608万円から3,079万円)であること,3)兵庫県のごみ袋有料化を行っている18市町のうち14市町において,社会的余剰の変化分は現状のごみ袋価格下より最適ごみ袋価格下の方が大きいことである.