著者
中村 啓二 松本 範裕 黒田 晃 小牧 正子 野村 央文 大西 良祐 高瀬 裕章 松村 洋一 永畠 秀樹 橋本 良一 武田 康一 小林 大樹
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.7-10, 2010-03-31 (Released:2017-03-02)
参考文献数
1

「山田錦」並の酒造適性をもち,石川県で安定生産可能な早生品種「石川酒52号」を,「予236(五百万石/フクヒカリ)」を母本,「新潟酒28号(後の「一本〆」)」を父本とする交配組合せから育成した.出穂期および成熟期は,それぞれ「五百万石」とほぼ同じである.稈長は「山田錦」よりも20cm程度短く,収量性は「五百万石」並である.耐倒伏性は「五百万石」にやや優り,穂発芽性は「山田錦」の"やや易"に対して"中",脱粒性は「山田錦」の"易"に対して"難"である.玄米千粒重は「五百万石」並,心白発現率は「山田錦」より高い.試験醸造による酒造適性評価は「山田錦」並に高い.現在,「石川門」の愛称で流通している.