著者
金谷 英枝 大賀 暁 對馬 隆介 長田 純一
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第63回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.204, 2016 (Released:2016-06-30)

本稿は、ワークショプにおけるデザイナーの役割について述べる。ワークショップでは、そこに参加するデザイナーに対して、大きく二点のパフォーマンスが求められる。すなわち、客観的立ち位置でのファシリテーションと、当事者的立ち位置から斬新なアイデアを生み出すクリティビティである。この両者は相反する役割であるが、いくつかのワークショップでは、それが上手く両立することができている。しかしながら、その手法やノウハウはデザイナーのスキルや属人化しているために、活動をスケールアップすることが実現できない。そこで、筆者らは、これまで行ったワークショップの中で、上手く行った活動を振り返り考察することで、属人化しているノウハウとスキルを外在化することを試みた。その結果、この二つの役割をハイブリットで行う手法として「ドローイングによる参加者間での情報のシェア」および「ペアワークによるデザインファシリテーション」の二点があることを考察した。