- 著者
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大隈 和喜
吉松 博信
坂田 利家
足立 和代
- 出版者
- 一般社団法人 日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.3, pp.247-253, 2000-03-01 (Released:2017-08-01)
- 参考文献数
- 9
- 被引用文献数
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1
肥満者には荒噛み, 早喰いなどの食べ方の問題点がある.一方, 咀嚼で摂食量が減ることも微証がある.そこで肥満症治療の技法として「咀嚼法」を考案した.「咀嚼法」は1口30回咀嚼させ, その成否を○×で用紙に記録させる.21名の肥満症患者に対し, 日本食化超低エネルギー食, ならびに低エネルギー食を用いた入院減量プログラムに本技法を併用した.入院中本技法を継続することで咀嚼習慣をつけさせた.退院後に追跡調査できた12名の患者を, 退院後さらに減量できた減量群とそうでない非減量群に分け, 治療前後の食べ方や満腹感覚を比較した.その結果, 減量群では咀嚼に代表される食べ方の改善が認められ, 満腹感覚も回復していたことなどが示唆された.