著者
村中 明 林 明子 天野 貴司 荒尾 信一 成廣 直正 樋口 真樹子 西村 明久 今城 吉成
出版者
川崎医療短期大学
雑誌
川崎医療短期大学紀要 (ISSN:02873028)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.81-86, 2007

蛍光ガラス線量計をX線診断領域の線量測定に使用することを目的に,その基本特性について検討した.測定値はプレヒートを繰り返し行っても影響を受けず,線量を監視しながらの長期間の積算線量測定が可能であった.自由空間中でガラス素子を直接X線で照射した場合には,素子の線量読取り方向によって約5%の比較的大きな測定値の変動が認められ,ガラス素子内部の線量勾配と蛍光読取り機構のズレが測定値変動の要因の一つと考えられた.繰り返し読取り誤差,読取り方向による誤差,素子の感度バラツキを含んだ測定値の変動は,10mGy程度の線量では変動係数3%以下と良好であった.診断用X線のエネルギー範囲ではガラス素子の感度の変化は小さく,エネルギー補償フイルタ無の素子でも線量評価が可能であった.これらの結果から,蛍光ガラス線量計は患者被ばく線量や外部放射線量の測定評価に大変有用であると考えられた.
著者
友光 達志 三村 浩朗 北山 彰 原内 一 荒尾 信一 天野 貴司 村中 明
出版者
川崎医療短期大学
雑誌
川崎医療短期大学紀要 (ISSN:02873028)
巻号頁・発行日
no.31, pp.45-50, 2011

Microsoft Excelを用いて2次元高速フーリエ変換を行い,空間周波数領域で画像処理する方法の構築を目的とした.検討には,処理対象画像として胸部骨シンチグラム像を,解析アプリケーションソフトにはMicrosoft Excel 2007とImage Jをそれぞれ用いた.なお,Microsoft Excelでの高速フーリエ変換は,処理時間を短縮するためマクロを構築した.その結果,Microsoft Excelでの処理画像は,核医学のデータ処理専用装置のそれとの間に殆ど差が認められなかった.これにより,我々が構築したMicrosoft Excelを用いた画像処理法は,十分に使用可能なことが証明された.